同人イベントの持ち物を重要度で仕分ける
出展の持ち物リストは、作るたびに際限なく増えていく。増えた分だけ荷物が重くなり、当日の設営も遅くなる。そこで私は持ち物を「無いとどうなるか」で5段階に仕分けて管理している。この記事はその仕分けと、各アイテムを選ぶときの判断材料をまとめたものである。
重要度は「無いとどうなるか」で決める
| 重要度 | 基準 |
|---|---|
| ★★★★★(必須) | これが無いと出展そのものが成立しない |
| ★★★★(実質必須) | 無いと当日の頒布・設営・撤収に支障が出る。基本的に毎回持っていく |
| ★★★(推奨) | 無くても回るが、あるとブースの質と快適さが上がる |
| ★★(あると良い) | 特定の状況でのみ役立つ。余裕があれば |
| ★(ほぼ不要) | 持って行ったが使わなかった実績がある。次回は無しでいい候補 |
「便利そうだから」で足していくと★2と★3が膨らんでいくので、★1に落ちたものを毎回リストから外していく運用にしている。
★5 これが欠けたら出展できない
- サークルチケット — これが無いと会場に入れない
- 頒布物 — 本、アクリルキーホルダー、アクリルスタンド、クリアファイル、マウスパッド、タペストリーなど
この2つだけは、忘れた時点で当日どうにもならない。家を出る前に指差し確認する対象である。
★4 無いと当日に支障が出る
出発前の最終確認はこのリストで足りる。
- 小銭(お釣り用)
- 小銭入れ
- サークルクロス
- ポスター
- ポスタースタンド
- サインペン、ボールペン
- ゴミ袋
- 大きめのバッグ
- マスキングテープ
- 養生テープ
- 飲み物
- 着替え(夏のイベント)
以下、選び方に判断が要るものを分野ごとに見ていく。
設営まわりの選び方
サークルクロス
スペースの机に敷く布。ブースの完成度を大きく上げるので、もはや必須だと思っている。見栄えが上がるだけでなく、隣のブースとの境界が自然にできるのもいい。
いきなりオリジナル品を作るのがハードルなら、普通のテーブルクロスで構わない。90×110cm くらいが目安である。オリジナルで作るなら グラフィックのブースクロス のようなサービスがある。
ポスターとポスタースタンド
ポスターは自分を見つけてもらうための道標なので、できるだけ大きい方がいい。A1 以上を目安に、ブース名(場所)・サークル名・頒布物やサークルが分かるイメージを載せる。
スタンドは持ち運べて軽いものを選ぶ。会場では足元を養生テープで固定している人も多かった。
卓上ポップスタンドとお品書き
お品書きが無いと買いに来てもらえないというくらい、これは重要な広告塔である。当日ブースに掲示するのはもちろん、SNS での告知にも使う。
- SNS ではじっくり見てもらえるが、会場ではぱっと見で「このセットください」と言える構成にしておくと強い
- 掲示には卓上のポップスタンドを使う。種類は色々あるので好みで選べばいい(例: ubo-design のポスタースタンド / ぽすたやのぽすたみに)
値札と台
頒布物がいくらなのかを示す何かしらのポップは必要だが、専用の値札グッズである必要はない。付箋に手書きして貼るだけでも成立するし、品数が少なければお品書きに値段が載っていればそれで代替できる。
陳列に高さを出したいときは段ボールやアクリルの台が効く。使い方によっては盗難防止にもなるらしい。台の組み方そのものは 同人イベントのスペース設営を立体的に組み立てる に書いた。
お金まわりの運用
釣り銭
マストアイテム。500円玉と100円玉を用意しておく。頒布数と値段設定によるが、それぞれ20枚程度あれば足りている感覚がある。値段を500円の倍数にしていない場合は100円玉を多めにする。
みんな案外ちょうどで払ってくれるが、そこに甘えないのがサークル側の責任だと思っている。両替は銀行か郵便局でできる。郵便局は店舗によって両替そのものを扱っていないことがあるので、銀行の方が無難である。
小銭入れ
お釣りと売上金を入れるもの。100円ショップのコインケースで十分だが、お札を入れる場所も決めておくこと。人をたくさん捌く必要があるなら、簡易レジになる金庫ケースを使う手もある。
軍資金
案外忘れがちなのが、自分が買い物に使うお金である。売上金や釣り銭をそのまま軍資金に回せる人はそれでいい。
文具・消耗品
- サインペンとボールペン — 会場での手続き、ポップの追記、サイン入れと出番が多い。体感ではサインペンの方をよく使う
- ゴミ袋 — 半透明で45L以上がおすすめ。ゴミは会場の案内に従って捨てる
- マスキングテープ — 質素になりがちなディスプレイを整える。完売時にお品書きへ貼ったり、上から文字を書いてポップにしたりもできる
- 養生テープ — ポスタースタンドの固定や段ボールの梱包に使う。委託先への引き渡しは先方が梱包してくれるので、自分で梱包する場面が予想されるときだけでいい
夏のイベントで足すもの
- 着替え(★4) — Tシャツ1枚でいいので持っていく
- 飲み物(★4) — 最寄り駅や会場内の自販機では買えない可能性が高い。少し離れた場所で用意して持参する
- 保冷剤など(★3) — 冷たいものがあるだけで安心感がある。結露に注意。会場で割って冷たくなる瞬間冷却パックも使える
- ハンディファン(★3) — 首掛けか卓上に置けるものだと、オペレーションの邪魔にならない
- モバイルバッテリー(★3) — 長丁場のイベントでは携帯電話の充電が命綱になる
★1 に落ちたもの
- 電卓 — 品数が多くて計算が必要な場面でなければ要らない。持って行ったが使わなかった
- 釣り銭トレー — 便利ではある。持ち運ぶなら組み立て式のシート状のものが楽
「使わなかった」という記録を残しておくと、次回の荷物を減らす根拠になる。持ち物リストの本当の価値は、減らす判断ができることの方にある。
番外編: 電子決済を足すなら
現金以外にも対応したい場合の選択肢として、私は Square を候補にしている。判断材料になったのは次の点である。
- 月額固定費がかからない。端末代とレシート用紙代は要るが、手数料は決済したときだけ発生する。出展が年に数回という使い方でも維持費が積み上がらない
- 対応ブランドが広い。クレジットカード、交通系IC、iD・QUICPay、QRコード決済をまとめて受けられる
- PayPay を単体で導入するには実店舗の登録などが必要で難しい場合が多いが、QRコード決済としてまとめて対応できる
- 対面決済の手数料や端末の価格、入金サイクルは公式の料金ページで確認する。金額は変わりうるので、導入前に必ず最新の記載を見ること
- 導入には加盟店審査があるので、イベント直前ではなく余裕を持って申請する
導入したら、持ち物リストに端末本体・端末の充電・レシート用紙を追加する。ここを忘れると、決済手段を用意したのに当日使えないという間抜けなことになる。